鼻の通りがスッキリする漢方薬

身近な植物にそんな効果があったなんて!?
漢方薬に使用されている生薬は、特別な環境でなければ生育しないものから、身近なところでも目にすることができる植物もあります。
一番身近な生薬は、どなたも一度は聞いたことのあるだろう”どくだみ”
「どくだみ・玄米・プーアール~〽」など健康茶にも頻繁に利用されています。
どくだみも生の葉を鼻に詰めて鼻炎を改善するという”民間療法”がありますが、他に効果のある生薬(実体験)をご紹介・推薦いたします。
オナモミ
オナモミという名前でピンとこない方でも、写真の刺のある果実を服にくっつけて遊んだ記憶があると思います。
ひと昔前、オナモミはアジア大陸からの帰化植物(外来種)で、荒れ地や道端でよくみられる雑草でしたが、近年、日本では絶滅危惧種に指定されるほど少なくなってしまいました。(中国では普通に目にすることができます。)
オナモミの刺はよく見ると先が鉤(かぎ)状になっているので、ひっかかりやすくはがれにくくなっています。このことから、マジックテープのヒントになったと言われています。
生薬名
オナモミという呼び名は植物名で、漢方薬に使用するときの生薬名は
蒼耳子(そうじし)
と呼びます。
利用方法は、成熟した果実を採取し乾燥させて使用されます。
中医薬辞典に記載されている効能効果は、頭痛や鼻炎・鼻づまり、湿疹によるかゆみなどに効果があり、植物図鑑には、動脈硬化の予防に果実をあぶって食べるか、熱湯を注いで飲む。と記載されています。
実際の運用
蒼耳子は、蒼耳散(蒼耳子・白芷・辛夷・薄荷)として鼻炎・蓄膿症・アレルギー性鼻炎の改善に使用されます。
鼻炎の改善の漢方薬
鼻炎・蓄膿症の改善の漢方薬は蒼耳散の他にも
・荊芥連翹湯
・辛夷清肺湯
・葛根湯加川芎辛夷
などがあります。
漢方薬は、体質や症状の特徴を診断し、治療方針を決めてから身体に合った漢方薬を選ぶことが大切です。お気軽にご相談ください。
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