古代中国の思想から養生を考える
- 2020.01.06
- 薬膳・養生
古代中国には、「性善説」と「性悪説」という思想がありました。
一見すると対照的な思想ですが、結論の部分では教育の大切さを説いているという点で同じです。簡単にご紹介いたします。
性善説
人間は本来 「善」の素質を持っているが、「悪」を犯してしまうのは悪い仲間と関係するなどの環境によるもの、正しい教育をして「善」の素質を守ることが大切であると説く
性悪説
人間は先天的に「悪」の素質を持っているが、正しい教育を通じて「悪」の素質を矯正することができれば「聖人」になれると説いています
健康や養生
「性善説」「性悪説」の教えを健康や養生に当てはめて考えると、
人間は本来「健康(善)」であるが「病気(悪)」になってしまうのは病気になる生活環境・習慣によるものであるため、正しい生活習慣(養生)を心がけることで健康を守ることができる。
また、人間は先天的に「病気(悪)」になるようにできているが、正しい生活習慣や環境の中で生活することで「病気(悪)」の体質を改善することができれば「健康(善)」に導くことができるのである。
多くの方は病気になってから改善するために努力をしますが、病気にならないようにする努力をする方が辛い症状に悩まされることがなくなります。健康を維持するために工夫をしてみてください。
辛い症状でお悩みの方は、改善する力は体に必ず備わっていますので改善するための身体作り(体質改善)をしていきましょう。
2020年1月1日 八王子 高尾山山頂より
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