花粉症の季節におすすめ!ヒスタミン対策の食生活

花粉症の季節におすすめ!ヒスタミン対策の食生活

 花粉症は「Ⅰ型アレルギー」に分類され、ヒスタミンという物質が大きく関与しています。ヒスタミンは、花粉が体内に侵入した際に過剰に放出され、くしゃみや鼻水、目のかゆみなどの症状を引き起こします。

 実は、ヒスタミンは食品にも含まれており、体内のヒスタミン量が増えるとアレルギー症状が悪化することがあります。そのため、花粉症の時期は ヒスタミンの摂取を控える とともに、ヒスタミンの分解を促進する食材 を意識して摂ることが大切です。

Ⅰ型アレルギーとは?

Ⅰ型アレルギーは、 IgE抗体 が関与し、アレルゲン(花粉など)に対する過剰な免疫反応によって引き起こされます。主に ヒスタミン などの化学物質が放出され、くしゃみ・鼻水・目のかゆみなどの症状が短時間で現れるのが特徴です。

花粉症とⅠ型アレルギーの関係

 花粉が体内に入ると、 マスト細胞(肥満細胞) からヒスタミンが放出され、アレルギー反応が起こります。このため、花粉症の症状を和らげるには ヒスタミンの過剰な放出を抑えること体内のヒスタミン量を減らすこと が有効です。

Ⅱ型(細胞障害型)、Ⅲ型(免疫複合体型)、Ⅳ型(遅延型)アレルギー とは異なり、Ⅰ型は短時間で症状が現れるのが特徴です。

ヒスタミンの役割

ヒスタミンは、アレルギー反応や免疫機能、胃酸分泌、神経伝達 に関与する生理活性物質(化学伝達物質)です。体内のマスト細胞(肥満細胞) に蓄えられており、刺激を受けると放出されます。

1.アレルギー反応(Ⅰ型アレルギー)
花粉症やじんましん、アレルギー性鼻炎などの症状を引き起こす
:くしゃみ・鼻水・かゆみ・充血などが発生
2.胃酸の分泌促進
胃の壁細胞に作用し、胃酸を分泌
:過剰になると胃もたれや胃痛の原因になる
3.神経伝達物質としての働き
覚醒や食欲調整に関与
:脳内で不足すると眠気や集中力低下

ヒスタミンの過剰による影響

アレルギー症状の悪化(花粉症、じんましん、喘息など)
ヒスタミン中毒(食中毒)(特定の食品を摂取すると発症)
胃酸過多による胃の不調(胃痛、胃もたれ)

ヒスタミンを増やす要因

食事からの摂取(ヒスタミンを多く含む食品)
 - 発酵食品(チーズ、納豆、キムチ、ヨーグルト)
 - 魚介類(マグロ、カツオ、サバ、イワシ)
 - アルコール類(ワイン、ビール、日本酒)
 - ナス、トマト、ほうれん草など

ストレスや睡眠不足
 - 自律神経の乱れがヒスタミン放出を促進

腸内環境の悪化
 - 腸内の悪玉菌が増えるとヒスタミンを産生

ヒスタミンの分解を促進する方法

ヒスタミン分解を助ける食品を摂る
 - ビタミンB6(鶏むね肉、バナナ、さつまいも、にんにく)
 - ポリフェノール(玉ねぎ、りんご、緑茶)
 - 水溶性食物繊維(わかめ、昆布、オクラ、アボカド)

腸内環境を整える
 - 善玉菌を増やす(納豆、ぬか漬け、発酵食品)
 - 食物繊維の摂取バランスに注意(水溶性食物繊維を優先)

ストレス管理・生活習慣の改善
 - 睡眠をしっかりとる
 - 適度な運動で自律神経を整える


ヒスタミンは体にとって重要な物質ですが、過剰に放出されるとアレルギー症状を悪化させる ため、花粉症の時期は特にヒスタミンを抑える食事や生活習慣を意識 することが大切です。