温経湯（うんけいとう）は、女性の血を温め、血行を改善する漢方処方です。
昔は月経不順や不妊症には当帰芍薬散がよく使われていましたが、現代の女性はストレスや冷え、生活習慣の変化などにより、より体を温め血のめぐりを整える温経湯の方が合うケースが増えています。
温経湯の主な適応症
- 月経不順、月経痛
- 生理周期の乱れや血量の少なさ
- 不妊症の補助的ケア
- 冷え性、手足の冷え
- 血の滞りによる顔色のくすみや肌の乾燥
ポイント
温経湯は「血を温め、巡らせる」ことを目的としているため、冷えや血の滞りがあるタイプの女性に特に適しています。
当帰芍薬散との違い
| 漢方 | 特徴 | 適応傾向 |
|---|---|---|
| 当帰芍薬散 | 血を補い、巡らせる | 比較的軽い冷え・月経不順向き |
| 温経湯 | 血を温め、巡らせる＋陰を補う | 冷え・血の滞り・ストレスや生活習慣の乱れがある現代女性向き |
現代女性は生活リズムの乱れやストレスによる血の滞りを抱えていることが多く、温経湯がよりマッチする場合が増えています。
温経湯の作用と生活への取り入れ方
作用ポイント
- 血を温め、血行を促進
- 冷えを改善し、月経周期を整える
- 不妊症の補助的ケアとしても活用可能
生活でできる工夫
- 体を冷やさない（腹部・手足を温める）
- 規則正しい生活・睡眠を心がける
- 血のめぐりをよくする軽い運動（ウォーキング、ストレッチ）
- 温経湯の服用は体質に合わせて調整する
温経湯は、体を温め血の巡りを改善することで、生活の中で少しずつ体質を整えていく漢方です。
おわりに
漢方薬は「自分の体質に合ったもの」を選ぶことが改善への近道です。
温経湯は効果的ですが、人によっては当帰芍薬散や他の漢方薬の方が合う場合もあります。
温経湯を取り入れることで、冷えや血の滞りを改善し、体質改善の一歩を踏み出せます。
しかし、最も大切なのは自分の体質に合った漢方薬を選ぶことです。
当店では、経験豊富な専門薬剤師があなたの体に合った漢方を調合し、健康づくりをしっかりサポートいたします。
気になる方はお気軽にご相談ください。