自律神経失調症とは「検査しても異常がない、気のせいと言われるが、つらい・・・」
漢方治療が一番適していると思われる疾患は「自律神経失調症」であると考えています。
自律神経失調症とは何か!!
これは器質的な異常(病名が付けられる原因)を見つけることができないが、不定愁訴と呼ばれる自律神経関連の症状を訴えるものと定義されています。
ストレスなどが原因で、自律神経である交感神経と副交感神経のバランスが崩れて出る様々な症状。(厚生労働省:e-ヘルスネット)
器質的異常を伴わないため、症状が多岐・多彩で、一部の症状を改善しても他の症状がよくならないといった具合で、何から治したらよいのかがはっきりしない状態になり、悪循環を繰り返す場合があります。
自律神経失調症の起こる原因と漢方治療についてご紹介いたします。
ホメオスタシス
自律神経失調症が起こる最大の原因は、身体の適応能力に問題が生じていることです。
私たちは生きている限り、様々なストレスの中で生活をしています。例えば、夏の暑さ・冬の寒さ・筋肉への負担・精神的苦痛・病気・痛み・かゆみ・快楽など、ストレスとなりうる内的・外的環境の変化に対して、からだを生理的安定した状態に保とうとする仕組みが備わっていますが、このことをホメオスタシス(恒常性の維持)といいます。
例えば、暑い時には汗をかいて、その汗が蒸発する際の気化熱により体表面の温度を下げ、寒い時には筋肉をはげしく収縮させ熱を産生し体温を維持しています。
これらの働きは、哺乳類では自律神経・ホルモン・免疫の3つの相互バランスによって維持されていて、特に自律神経が重要な役割を担っています。
自律神経失調症と言う病態は、内部・外部の様々なストレスに対応する自律神経の働きが弱くなり、バランスを保つ働きが乱れている状態であると考えられるのです。
医療機関で様々な検査をしても異常がなく問題なし、異常なしと言われても体調的不快な症状がある場合には、自律神経失調の状態であると考えられます。
自律神経のバランスが乱れる原因
前述したように、私たちはホメオスタシス(恒常性の維持)が正常に働いていることで健康を維持しています。
そのホメオスタシスに乱れが生じた状態が病的状態であり
乱れを引き起こす最大の原因は、過度なストレスまたはストレスの蓄積です。
ストレスを自覚すると、身体は恒常性を維持するために、ストレスのコストに見合った生理反応や感情変化を引き起こすします。それによって受けたストレスをプラスマイナスゼロにしようとします。
しかし過剰なストレスや蓄積したストレスがあると、身体が正常に処理することができなくなる場合があります。また、生活習慣に乱れが生じている場合や環境の変化によって急激な変化のストレスにはうまく適応できない場合があります。
ストレスの蓄積によって乱れた自律神経は、休息が一番の治療です。しかし、ストレスが蓄積している、身体を無理しているといった自覚がないと、慢性化した状態となり、さらに新しい症状を引き起こす悪循環を作ることとなります。
五臓・気血水の乱れを整える
漢方薬での自律神経失調症の治療は、五臓・気血水のバランスを整えることを目標とします。
中医学では、これまで数千年の歴史の中で、五臓・気血水のそれぞれの乱れが、身体にどのような症状を引き起こすのかが解っています。その為にも、漢方相談ではカウンセリングがとても重要であり、ひとつひとつの症状の結びつき・症状の流れをつかむことで、治療のために必要な身体の情報が解ってくるのです。
自律神経失調症の改善に漢方薬
漢方薬が自律神経失調症に有効であるのは、漢方治療(中医学)の考え方が数値や症状の改善だけを目的としているのではなく、症状を起こしてしまった体質(五臓・気血水)に問題があると考えているからです
様々な検査をしても異常がないけれど病状が続いている場合、その一つ一つの病状を止めるために西洋薬を漠然と服用しづつけることは身体によいとは言えません。
漢方薬で体質改善をすることは、長い間のお悩みの改善に役立つことでしょう。ぜひ自分の身体としっかり向き合うためにも、漢方相談(カウンセリング)にお越しください。必ず解決策が見つかります。
使用する漢方薬は、煎じ薬、エキス剤を中心として、お客様の症状に合わせてオーダーメイドで調合させていただきます。
漢方相談は予約制となります。
電話:042-638-8860
メール:mail@minamino-kanpou.com
お気軽にご相談ください。
店主プロフィール:https://minamino-kanpou.com/pharmacy-info/page-1036/
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