ストレス起因と漢方アプローチで改善した逆流性食道炎の症例

症例紹介

逆流性食道炎(胃酸が食道へ逆流して起こる不快感、胸やけ、痛みなど)は、現代では比較的よくみられる消化器のトラブルです。通常は西洋薬(PPI や H₂ブロッカーなど)で治療されますが、「薬を使うと具合が悪くなる」「根本改善をしたい」と願う方には、漢方を選択肢とするケースもあります。

ご相談内容・お悩み

  • 年代・性別:50代・男性
  • 過去に逆流性食道炎と診断されたことがあり、胃酸分泌を抑える薬を服用したものの、かえって体調を崩した経験がありました。
  • 症状は主に「食道あたりの痛み・胸やけ」で、不定期に起こり、起こっても5分ほどでおさまることが多いとのこと。他に目立った体調不良はありませんでした。
  • また、仕事によるストレス・緊張状態が強く関与していることも問診で明らかになりました。

漢方治療の経過

  • 「ストレス・緊張が発症に関係している」と感じていたこともあり、ストレス・緊張を和らげる漢方、逆流症状(胃気逆)を抑える漢方を併用
  • 最初の1週間は3回服用を基本としましたが、実際には毎回服用できない日もあったとのこと。
  • 服用後、症状の発生頻度は減少、発生した場合も、持続時間が短くなった
  • 診療初回時の不安感が和らぎ、精神的にも落ち着きが出た
  • 症状が安定するまで、同一の処方を継続する方向でフォロー

薬剤師の見解(中医学的解説)

  • 逆流性食道炎の症状は中医学的には「胃気逆」という気の逆流現象とされます。
  • 胃気逆の背景には、ストレスや緊張から来る「肝の失調」が関与しやすいと考えられます。
  • 胃が弱いことよりも、むしろ「気の乱れ → 気逆誘発」という流れを重視してアプローチすることが、多くの臨床経験で有効とみられています。
  • よって、胃だけを直接補う処方(脾胃を強める処方)よりも、肝を整える処方を中心に据えるケースが少なくありません。

まとめ

この症例は、ストレスや緊張という心身要因を背景に、漢方的視点で「肝 → 気の流れ → 胃気逆」という因果を捉え、処方を構築して改善を図ったものです。

逆流性食道炎では、単に胃酸を抑えるだけでなく、体全体の気の流れ・ストレス調整・体質改善を視野に入れたアプローチが、特に再発しやすい方には有効となる可能性があります。

ご自身の症状や体質が気になる方は、信頼できる漢方相談窓口や医療機関でご相談されることをおすすめします。

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