自律神経失調症は現代ではよく耳にする症状の総称です。中医学(中国伝統医学)では、心身の状態を陰陽や気血のバランスでとらえます。症状は人それぞれですが、大きくは《陰が足りない(陰虚)》《陽が足りない(陽虚)》など陰陽の偏りや、気の流れや血・痰の状態の乱れとして整理できます。本ページは「まず自分がどのタイプに近いか」を簡単に知り、日常でできる改善法を試すきっかけにしていただくこと、そして本格的に改善したい方はお気軽にご相談ください。
陰陽で考えるとどう違うの?
- 陰(いん):からだの“冷やす・潤す・静める”働き。陰が不足すると乾燥感や『内熱』が出やすくなります。
- 陽(よう):からだの“温める・活動させる”働き。陽が不足すると冷えや力が入らない症状が出ます。
自律神経の乱れは、陰陽の一方が不足したり、気(エネルギー)の流れが滞ることで現れます。まずは下のセルフチェックで自分に近いタイプを確認しましょう。
セルフチェック
各タイプごとの項目に当てはまるものを数え、もっとも多かったタイプが「あなたに近いタイプ」です。複数該当する場合は混合型の可能性があります。
A.陰虚(陰が不足)タイプ
- 夜間に寝汗をかく、寝付きが悪い
- のぼせ・顔のほてりがある
- 口が渇く、唇や皮膚が乾く
- 不安や焦燥感、動悸を感じることがある
- 便秘がち
- 舌は赤めで苔が少ないことがある
B.陽虚(陽が不足)タイプ
- 冷え(特に手足の冷え)が強い
- 朝起きるのがつらい、疲れやすい
- 食欲が低下しやすい、下痢しやすい
- めまい・立ちくらみやすい
- 顔色が白っぽく体がだるい
- 舌は淡く腫れやすい
C.気滞(ストレスで気が滞る)タイプ
- イライラしやすい、ため息が出る
- 胸や脇の張り感、呼吸が浅い
- 消化不良やゲップが出やすい
- 月経不調や頭痛が出ることがある
- 気分の波がある
D.痰湿/瘀血(からだに余分な水・痰や滞った血)タイプ
- 体が重だるい、頭がぼんやりする
- 浮腫みやすい、肥満傾向がある
- めまいや耳鳴りがある場合も
- 古傷や月経痛など局所の痛みが続くと瘀血を疑う
- 舌に厚い苔(痰湿)や紫っぽい色(瘀血)のことがある
判定例:Aで4つ、Cで2つ、他は1つ以下→「陰虚寄りの気滞混合型」など。判定に迷う、複数が重なる場合は、一人で抱え込まず、当店にご相談ください。適切な判断と改善プランをご提案します。
タイプ別:自宅でできる改善ポイント
A. 陰虚タイプの方におすすめのセルフケア
- 夜の刺激(カフェイン・辛いもの・熱い風呂)を控える。就寝前はスマホや強い光を避ける。
- 水分補給(冷たすぎないもの)をまめに行う。梨・豆腐・白きくらげなど潤す食品を意識。
- 深呼吸やゆったりしたストレッチで心身を鎮める。
- 睡眠のリズムを整える(就寝・起床時間を一定に)。
B. 陽虚タイプの方におすすめのセルフケア
- 身体を冷やさない。重ね着や入浴で下半身・足を温める。
- 消化の負担を減らすため、温かい消化に良い食事(しょうが湯や温かいスープ)を取り入れる。
- 無理な運動は避け、軽いウォーキングなどで徐々に体力をつける。
- 睡眠時の足元の保温を心がける。
C. 気滞タイプの方におすすめのセルフケア
- ストレスの解消法(散歩、軽い運動、趣味、友人との会話)を習慣化する。
- 深呼吸や腹式呼吸、短時間の瞑想で日中の緊張を抜く。
- 食事は規則正しく、脂っこいものを控える。
D. 痰湿/瘀血タイプの方におすすめのセルフケア
- 食事の見直し(冷たい飲食や脂っこいもの、甘いものを控える)。
- 適度な運動で血行を促進する(ウォーキング、体操)。
- 睡眠・排便のリズムを整える。
漢方の方向性(代表的な考え方・処方の例)
※以下は「一般的に使われることのある」処方の例です。実際の処方は必ず専門家による問診・舌診等で決定します。
相談(受診)をおすすめする目安
以下に該当する場合は、早めに医療機関や専門の漢方薬局へ相談してください
- 日常生活に支障が出ている(仕事や家事に支障)
- 強い胸痛・呼吸困難・意識障害など緊急性の高い症状があるとき(その場合は救急を)
- 2〜3週間以上改善せず、むしろ悪化している場合
- 既往症や内服薬があり、漢方を併用したい場合
まとめ
- 自律神経失調の症状は一律ではなく、陰陽や気血のバランスの偏りとして整理できます。
- 自分の『タイプ』を知ることは大切ですが、それ以上に重要なのは正しい方法で改善に取り組むことです。
- 軽度ならセルフケアで改善が期待できますが、続く場合やつらい症状がある場合は、一人で悩まず当店にご相談ください。改善への最短ルートをご提案します。


