思春期から30代にかけて発症しやすいニキビは、時には繰り返し、頑固に残ってしまうこともあり、肌だけでなく心にも負担になります。スキンケアだけでは改善しにくいケースが多く、漢方は「皮膚は内臓の鏡」という視点から、体全体のバランスを整えるアプローチをとります。
西洋医学的な抗菌薬や外用薬と併用することも可能で、体質改善により再燃しにくい肌作りを目指せます。
漢方の基本スタンス:扶正袪邪(ふせい-きょじゃ)
漢方治療は体質改善が基本です。
ニキビに限らず、病気の発症は3つ
- 病邪の力が強く発症するもの(ウイルス、細菌など)
- 防衛力、抵抗力が低下して発症(体質の偏り)
- 邪が原因するもの
扶正袪邪
- 扶正(ふせい) :正しい気=「正気」を補い、体力や抵抗力を整える。
- 袪邪(きょじゃ):体内外の悪いもの=「邪(じゃ)」を排除する。
炎症が強い急性期(赤みや膿がある場合)は「袪邪」「清熱解毒」が中心。
慢性化して繰り返すニキビや体力低下がみられる場合は、「扶正」を主に、症状に応じて「袪邪」を補助的に用います。
肺と大腸の関係
中医学では皮膚は五臓の「肺」に属し、肺は体表の防御・潤い・水分代謝や排便に関係しています。そのため、肺の働き(衛気)が低下すると皮膚トラブルが出やすくなり、便通の改善もニキビ治療の一要素とされます。
現代医学でも、腸内細菌のバランスが免疫疾患、アレルギー疾患と深くかかわっていることが判明し、乳酸菌や食物繊維の摂取を推奨しています。逆に皮膚の炎症が大腸の炎症を招くという「皮膚-腸相関」のメカニズムも解明されています(皮膚の炎症が腸炎の悪化を招く「皮膚-腸相関」のメカニズム)。
体質・症状別の漢方処方例
| 症状のタイプ | 解説 | 漢方処方例 |
| 熱 | 赤み・腫れ・痛み | ・黄連解毒湯 ・清上防風湯 ・竜胆瀉肝湯 |
| 湿熱 | 化膿・赤み・腫れ・痛み | ・五味消毒飲 ・十味敗毒湯 ・荊芥連翹湯 |
| 瘀血 | 硬い芯・跡が残りやすい・色素沈着 | ・桂枝茯苓丸 ・桃紅四物湯 ・血府逐瘀湯 |
| 気滞 | 生理前に悪化するニキビ、口回りに出る、情緒不安定 | ・加味逍遥散 ・柴胡疎肝湯 |
| 気虚 (衛気虚・脾虚) | 疲れやすい、治りにくい、再発しやすい、軟便や下痢傾向 | ・玉屏風散 ・補中益気湯 ・参苓白朮散 ・香砂六君子湯 |
日常の養生ポイント
- 大腸の調整:便通を整えることは「肺」とのバランスを整え、肌状態に好影響。
- ホルモンバランス:特に成人女性は生活習慣・ストレス・ホルモンの影響が大きいため、体全体の調和が重要。
- 食事と生活習慣の見直し:
・避けたい食品:砂糖、精製穀物、乳製品、油もの、チョコ、アルコールなど。
・積極的に摂る:魚・野菜・果実など、皮脂抑制・炎症軽減の栄養素豊富な食材。 - スキンケアより体質ケア:根本改善には体の内側から整えることが鍵。
まとめ
ニキビは「皮膚だけの問題」ではなく、体のバランスの乱れが反映された症状です。漢方では、症状(熱・湿・瘀血・気滞)と体力・体質(虚など)を見ながら、「扶正袪邪」に基づいて処方を選びます。
当店では、肌の症状だけでなく、体質や生活背景、ホルモンバランスなどを丁寧に伺い、一人ひとりに合った漢方処方と養生法をご提案します。繰り返すニキビにお悩みの方、ぜひご相談ください。
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