糖尿病の合併症対策に漢方の力を活かす

疾患別漢方治療

糖尿病と合併症

糖尿病は、血糖値が慢性的に高い状態が続くことで、全身の血管や臓器に負担がかかります。
主な合併症としては以下があります

  • 腎障害(糖尿病性腎症):むくみ、腎機能低下
  • 神経障害(糖尿病性ニューロパチー):しびれ、痛み、感覚異常
  • 眼障害(糖尿病性網膜症):視力低下、最悪の場合失明
  • 心血管疾患:動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞など

血糖コントロールだけでなく、血流や臓器保護の観点も重要です。

漢方の考え方

漢方では糖尿病の状態を 「消渇(しょうかつ)」や「気血両虚」「瘀血」 の状態として捉え、全身のバランスを整えることで合併症リスクを抑えることを目指します。

  • 消渇型:口の渇き、多飲多尿、体重減少
  • 気血両虚型:疲れやすい、動悸、倦怠感
  • 瘀血型:血流滞りによる肩こり、冷え、しびれ

漢方は、血糖値を直接下げるだけでなく、血流改善・臓器保護・末梢神経や血管の健康維持をサポートします。

糖尿病の合併症対策に用いられる漢方例

漢方薬適応タイプ作用ポイント
六味丸・八味地黄丸腎虚・足腰の冷え腎を補い、糖尿病性腎症の予防に
冠元顆粒瘀血・血流滞り型血流を改善し、動脈硬化や末梢神経障害リスクの軽減
十全大補湯気血両虚型全身の体力や血のめぐりを補い、倦怠感や免疫力低下の改善に
血府逐瘀湯瘀血型血行促進・肩こりや手足の冷え・しびれの改善に

※体質によって合う漢方薬は異なるため、自己判断での服用は避けましょう。

生活養生のポイント

漢方と併せて生活習慣を整えることが、合併症対策には不可欠です

  • 食事:血糖値の急上昇を避け、バランスの良い食事
  • 運動:血流促進・血糖コントロールのためのウォーキングや軽い運動
  • 睡眠・ストレス管理:自律神経を整え、血糖や血圧の安定をサポート
  • 体を温める:手足の冷えや血流滞りを防ぐ

おわりに

糖尿病は長期的な血糖管理が必要な疾患ですが、漢方の力を取り入れることで、血流改善や臓器保護をサポートできます。
「みなみ野漢方薬局」では、症状・体質・生活習慣を丁寧に診断したうえで、最適な漢方薬をご提案・調合しています。合併症リスクを抑えながら健康を維持したい方は、安心してご相談ください。

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