体の「元気の源」を支える ― イスクラ参茸補血丸(さんじょうほけつがん)

おすすめ漢方

日々の疲れがなかなか取れない、冷えやすい、気力が湧かない、そんなお悩みはありませんか?
それは、体を支える「腎」の力が少し弱っているサインかもしれません。

五臓「腎」

五臓の中で「腎(じん)」は、生命力の源といわれるとても大切な臓です。
西洋医学でいう腎臓の働きだけでなく、成長・発育・老化、生殖、骨や歯の健康、耳の聴こえ、髪のつやなどにも深く関わっています。

「腎気が衰える」「腎の精(腎精)が不足する」状態を「腎虚(じんきょ)」と呼び、具体的には以下のような症状を伴います。

  • 足腰がだるい・冷える・力が入らない
  • 耳鳴り・難聴、めまい、記憶力低下
  • 抜け毛・白髪・骨や歯が弱くなる
  • 頻尿・夜間尿などの排尿トラブル
  • 生殖機能の低下、不妊傾向
  • 疲れやすい・根気が続かない・体力が落ちている

このような「腎虚」の状態では、単に症状を抑えるだけでなく、「腎」を補い、生命力・持久力・ホルモン・骨・髄を支えることが重要です。

腎虚

腎の衰えを「腎虚」と呼び。以下のように分類します。

  • 腎陰虚(じんいんきょ)
     → 陰液(津液・精血)の不足。
     → 典型症状:のぼせ、口渇、寝汗、足腰のだるさ、耳鳴り、不眠など。
  • 腎陽虚(じんようきょ)
     → 陽気(温める力・推動力)の不足。
     → 典型症状:冷え、むくみ、夜間頻尿、性機能低下、元気がないなど。
  • 腎精不足(腎精虚:じんせいきょ)
     → 生殖・成長・発育に関わる「精」の不足。
     → 小児では発育不全、成人では脱毛、健忘、不妊、老化の促進など。

イスクラ参茸補血丸:基本情報

  • 製品名:イスクラ参茸補血丸(さんじょうほけつがん)
  • 医薬品区分:第2類医薬品
  • 効能・効果:虚弱体質、肉体疲労、病後の体力低下、胃腸虚弱、食欲不振、血色不良、冷え症の場合の滋養強壮。
  • 用法・用量:成人(15歳以上)1回10丸を、1日3回服用。15歳未満は服用しないこと。
  • 成分・分量(1日量:30丸=7.5g中)
    オウギ … 0.86 g
    ゴシツ … 0.86 g
    トチュウ … 0.86 g
    リュウガンニク … 0.86 g
    ニンジン … 0.45 g
    カラトウキ … 0.86 g
    ハゲキテン … 0.86 g
    ロクジョウ … 0.36 g
    ※添加物としてハチミツ、薬用炭、流動パラフィンを含有。
  • 価格:420丸 7.920円(税込)、420丸×2(840丸)14.520円(税込)

配合生薬の特徴(中医学的視点)

それぞれの生薬が持つ働きを中医学の理論に照らして整理すると次のようになります。

生薬名主な働き中医学的解説
オウギ
(黄耆)
補気・益衛
(外部からの邪を防ぎ守る)
気が不足して疲れやすい・免疫力が低めといった「気虚」の状態に適する。滋養強壮の基本的な「補気」作用を持つ。
ニンジン
(人参)
補中・益気
(中焦を補い、気を増す)
胃腸の働きが弱く食欲低下・体力低下を伴うときに、「中焦(脾胃)」を補い、全身の気力を底上げする働きがある。
ゴシツ
(牛膝)

ロクジョウ(鹿茸)
補精腎・強壮
(腎精を補い、生命力の根源を支える)
中医学では「腎」が生命の根、成長・生殖・骨・髄などを司るとされる。腎の働きが弱る「腎虚」の状態に対し、腎精を補う動物性・強壮性の高い生薬を使用します。 
トチュウ
(杜仲)

ハゲキテン
(巴戟天)
補腎・強腰膝
(腰膝のだるさ・冷え・足腰の疲れに)
腎が弱ると「足腰重だるい」「冷え」「腰痛」などが出やすい。腎陽や腎精の衰えを補い、下半身に力が入りにくい・冷えるといった症状へアプローチする。
リュウガンニク
(竜眼肉)
補血養心・安神
(血を補い心を養う)
血の不足(血虚)や精神の落ち着き・不眠などにも用いられ、「血」と「精」が密接に関連する中医学では、腎精・腎気を補うと同時に「血を補う」として配合。 
カラトウキ(唐当帰)補血活血・調経
(血を補い巡らせる)
血の質・量が不十分で「血色が悪い」「冷え」「貧血傾向」がある方に適する。腎精の補充だけでなく、血の循環も改善することで全身の元気を支える。

これら8つの生薬が、気・血・精(生命エネルギー)をトータルに補い、「腎」をしっかり働かせるための補助を行う処方構成となっています。

本処方・イスクラ参茸補血丸は、「腎虚」をベースとした体力低下・疲労・冷え・血色不良といった状態に対し、「補腎・補気・補血」という三方向からアプローチする処方設計になっていると言えます。

どんな方に向くか/使う際のポイント

  • 年齢を重ねて「なんだか疲れやすい」「足腰に力が入らない」「冷えが気になる」「血色が良くない」「夜トイレで起きることが多い」など、「腎虚」的な傾向を感じる方。
  • 長く続く体力低下・病後の回復期・胃腸が弱って食欲が出ない・貧血傾向や冷え性傾向のある方。
  • 生殖機能・ホルモンの低下を感じている方(中医学的に腎・精・血を同時に補いたい方)

使用時のアドバイス

  • 漢方薬であるため、即効性よりも 継続して体質を変えていくことが期待されます。
  • 自分で判断せず、問診・体質チェック(例えば冷えの有無・腰・足のだるさ・耳鳴り・夜間尿など)を行って、体質に合っているか確認しましょう。
  • 腎虚の中にも「腎陽虚」「腎陰虚」など分類があります。本処方は比較的「補腎・補気・補血」の観点から補う処方として有効ですが、個別の状態(例:ほてり・のぼせが強い=腎陰虚寄り)では他の処方が適することもあります。

まとめ

「腎」という中医学的な視点から、生命力・体力・生殖・骨・髄・耳など多方面の働きに関わる重要な“根”を補うために設計された処方が、イスクラ参茸補血丸です。

気(=元気・活力)、血(=栄養・血色)、精(=生命の根源・腎精)という3つの柱を同時にケアすることで、「腎虚」傾向にある方の体質改善・滋養強壮の支えとなることを目指しています。

みなみ野漢方薬局では、一人ひとりの症状・体質・生活習慣などから不調の原因を探り、身体を整えていくための漢方薬をご紹介しています。お気軽にご相談ください。

 

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