病気の治療や養生法にはさまざまな選択肢があります。インターネットで情報が簡単に手に入る時代、何を信じ、どう取り入れるかは悩みどころです。
このブログでは、治療や養生を「足し算・引き算・掛け算・割り算」にたとえて、柔軟で偏らない健康観を持つことの大切さをお伝えします。
固執しない、でも流されない。自分に合った“計算式”を見つけるヒントを一緒に探ってみませんか?
情報があふれる時代の「治し方」選び
現代は、インターネットやSNSを通じて、病気の治療法や健康法、食養生の情報があふれています。
昔は医師や薬剤師などの専門家に任せていた選択も、今では「自分で調べて選ぶ」ことが当たり前になってきました。
選択肢が多いことは決して悪いことではありません。
しかしその一方で、「これが効く」「これをやめなければ治らない」と、ある一つの方法に固執してしまう方が増えているようにも感じます。
治療や養生にも「計算」がある
私は、治療や養生には「足し算・引き算・掛け算・割り算」があると考えています。
- 足し算:今の治療に別の治療法や養生法を加えること(西洋医学・漢方薬・鍼灸・健康食品・運動など)、身体に良いことを多く取り入れること
- 引き算:身体にとって負担になっていることを減らすこと(過労・お酒・薬の整理など)
- 掛け算:相性の良い方法を組み合わせて相乗効果を得ること(食材の組み合わせ)
- 割り算:複数の方法を組み合わせた結果、干渉し合って効果が下がってしまうことこのように整理してみると、今ご自身が取り組んでいる方法が「どの計算式なのか」を冷静に見直すヒントになります。
固執が「新たな病」をつくることも
「あれもこれも良いと聞いた」と 足し算の過剰や「○○はダメ」と 引き算の過剰(排除や否定)
「この食材はダメ」「この薬を飲んでいる限り治らない」など、強い思い込みや一方的な指導が続くと、本来の目的である“回復”から離れてしまうことがあります。
とくに「食養生」は、本来“自分に合った食材や食べ方を取り入れる”という 足し算・掛け算のアプローチ であるべきだと私は思っています。「〇〇は食べたらだめ」「△△は絶対に控えるべき」といった 引き算ばかりの食養生 は、かえってストレスや偏りを生み、心身のバランスを崩す要因にもなりかねません。
治療者こそ「柔らかい視点」を
私たち治療や相談の支援をする側も、自分の考えや信念を持つことは大切です。
しかし、それに固執してしまうと、「患者さんの今の状況や気持ち」を見失ってしまう危険があります。
治療や養生は、理論だけでなく、その人の体質・生活・価値観との「相性」があってこそ効果を発揮するもの。だからこそ、一つの答えにこだわりすぎず、いま目の前の人にとって必要な計算式(足す?引く?組み合わせる?整理する?)を一緒に考えていけたらと思っています。
情報があふれる今だからこそ、焦らず、自分に合った治療法・養生法を見つけるための「柔らかな視点」を持ち続けたいものですね。

